出題区分の新旧比較

 第51回の国家試験より、出題基準が改定されました。新出題区分は表1に示しています。見出しIの大項目「解剖学」、「生理学」、「運動学」、「人間発達学」は変更ありませんでしたが、例えば、第45回までの旧区分にあった「人間発達学」は第46回から「人間発達学」と「小児発達障害と臨床医学」に整理され、第51回はこれを踏襲しています。なお、ここでは中項目以降の細目は省略いたします。

 巨視的にみて、大分類Ⅱ「疾病と障害の成り立ちおよび回復過程の促進」が第45回までにあった「精神医学」「整形外科学」「神経内科学」「脳外科学」「内科学」から、それぞれ、「精神障害と臨床医学」「骨関節障害と臨床医学」「神経・筋系の障害と臨床医学」「小児発達障害と臨床医学」「内部障害と臨床医学」「老年期障害と臨床医学」に再区分されたように、第51回では「骨関節障害と臨床医学」および「神経・筋系の障害と臨床医学」が、「慢性疼痛と臨床医学」「中枢神経の障害と臨床医学」「末梢神経・筋系の障害と臨床医学」にさらに細分化され、「がん関連障害と臨床医学」が追加されました。従いまして、大分類Ⅱの大項目は10項目から13項目へ増えました。

 この区分の変化から国家試験対策を見直すと、「疾病と障害」にPT・OTが対応するとき、それらの「病理学と疫学」を基礎知識として、「構造と機能」ならびに「評価と治療法」までを連結して学んでいくことが、受験生にとって必要なことなのだろうと推察できます。翻って、疾病と障害に対する治療根拠が示された各々の治療ガイドラインに沿うように、PT・OTに必要な区分がなされているようにも見えます。

国家試験出題基準によるPTOT基礎の分類

PT・OT基礎(共通)問題の出題区分と出題数

  第51回の問題がそれより前に出題された試験科目と区分的にどれほど変わったのかを比較してみると、ほとんど変わらないことがわかりました。毎年、出題区分からみた出題数の変化はわずか数問です。中分類の2~3問の出題数変化で10%近く合格率が下がることは、ボーダーラインの受験生が多いときには生じることだろうと推察します。第51回は出題区分の配分量が変わったのではないので、ボーダーラインの受験生がやや多かったか、出題された内容が受験生に影響したことの2つが想定されます。受験生の得点分布は公表されていないため、ここでは出題内容について考察してみたいと思います。

次へ 国家試験で問われる知識量とは?