リハナビ特集 PT・OTの留学、海外体験

海外でリハビリテーションを学んでみたい!スキルを役立ててみたい!
そんなPT・OTさんやリハビリテーションワーカーの皆さん、学生さんのためのコンテンツです。実際に留学や海外青年協力隊への参加を実現し、世界に羽ばたいた先輩たちの貴重な体験談を掲載しました。

※リハナビ特集では、過去「PT・OTコラム・ターニングポイント」(会員限定)等に掲載されたコンテンツを再編集し、一般公開しています。

ベトナム〜トゥインクワン省総合病院からの報告

著者写真【著者プロフィール】
阿部典子・理学療法士。日本国内で5年間PTとして病院に勤務後、青年海外協力隊(JOCV)平成19年度1次隊隊員としてベトナム・トゥインクワン省総合病院リハビリテーション科に配属。

 ベトナムに来る前、大分の病院で5年間働いていました。2年間は鈴木病院という胃腸、肛門科が専門の病床数20という小さな病院で働いていました。上司の理学療法士の方は常に患者さんの事を考え治療し、私も将来このような理学療法士になりたいと思いました。そこで2年働き、基本的なことを学び、急性期を勉強したいと思い、国東市民総合病院で働き始めました。この病院では多くの疾患を学ぶ事が出来ました。3年働いた後、病院に籍を置いたまま現職という形で協力隊参加を許可していただきました。

 現在私は、トゥインクワン省総合病院のリハビリテーション科に理学療法士として配属されました。トゥインクワン省とはハノイから北西に160キロに位置します。現在はバス、車、バイクでの移動手段しかなく、ハノイからバスにて約5時間かかります。
 トゥインクワン省最大の総合病院です。17科からなりスタッフは約400人 病床数は約350床です。

(病院玄関)
病院玄関

 リハビリテーション科は2006年9月よりドイツODAよりの機械の供与があり、以前東洋医学科、リハビリテーション科、皮膚科の3つが併設していたのが、リハビリテーション科と皮膚科になりました。そこで、ハード面だけでなく、ソフト面の充実も図りたいとの事で協力隊要請があがったようです。

(機能訓練室)

機能訓練室

 リハビリテーション科のスタッフ数は7名。
 医師2名(リハドクター、皮膚科ドクター)理学療法士3名、看護師2名。私を入れて8名です。私の同僚(他の理学療法士)は42歳、43歳、48歳とこの道20年以上の方々で、なかなか活動が難しく。他の理学療法士が学生時代に学んだ事を聞いてみると、針灸、ツボ押し、マッサージ、整体、関節の動かし方等など東洋医学の考えの比重が高い印象を受けます。

 また関節の動かし方もなかなか力強く、患者さんが痛いところまで動かすのが基本らしく、私がゆっくり、痛みを出さないようにする、関節可動域訓練は受け入れてもらえず、いつも注意されています。私も少し話せるようになってから、痛みが強いと患者さんが返って筋肉を固くしてしまから、悪いと思うのですがと意見しています。

 まあ毎日こんな感じで、自分の意見を少しずつ言いつつ活動しています。
 

 (同僚の関節可動域訓練)

同僚の関節可動域訓練

 また、他の理学療法士は機能訓練をしておらず、現在は私一人患者さんに、基本動作訓練、ADL訓練をしています。

 ここの理学療法士には患者さんの家族がするものであって、理学療法士はしないものと思っているらしく、私が行うと注意されます。しかし、ドクターから私に指示があって行っているわけですので、その事を言うと、「そう」という感じです。

 現在の私の目標は、患者さんが痛くない関節可動域訓練でも可動域が向上すること。機能訓練の必要性を理解してもらい、機能訓練を定着させることです。まだまだ、出来ていませんが、任期が終了する、2009年6月21日までに少しでも定着出来たらと考えています。 なかなか難しいですが
 

(右側のメガネが私です。)

右側のメガネが私です。

<2008/05/21 PT・OTコラム「グローバルNAVI」に掲載>

 

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