海外リハビリ事情

「海外リハビリ事情」では、リハビリテーション(理学療法・作業療法)について海外の動向や、現在海外で活躍している理学療法士・作業療法士の方々へのインタビューなどを多数掲載しています。
海外のリハビリテーション情報が気になるPT・OTさん、ぜひチェックして下さい。

※過去、PT・OTコラム(会員限定)等に掲載されたコンテンツを再編集し、一般公開しています。

セラピューティックレクリエーション 第3回

【著者プロフィール】
長谷川 真人・理学療法士。2001年New York University修士課程合格。日本理学療法士免許取得後、渡米。2005年5月 Certified Therapeutic Recreation Specialist資格取得、のちにNew York州PT免許取得。2008年3月〜現在は東京大学医学部附属病院に理学療法士として勤務。

TR実践1

 Jewish Home and Hospital;Jewish Homeという総合介護・リハビリテーション施設で勤務した際に、約70人の入居者の方に対し、様々なTR活動を提供してきました。その中で特に印象深かった活動の一つがVisiting Dogサービスでした。

 Visiting Dog(VD)サービスは、Delta Society(http://www.deltasociety.org/)という全米最大のアニマルセラピー団体のガイドラインを元に、私が実施した、TRの実践活動の例です。犬を用いたアニマルセラピーの効果は様々にありますが、犬との触れ合いを通して、施設で孤立しがちな入居者の方々が社会的交流を持ち始めるという効果が挙げられます。また、犬に触れることで、目的を持った上肢の動きが引き出せる効果も考えられます。過去に犬を飼っていた入居者の方に対しては、その思い出を語り合うことで回想法の効果もあるでしょう。

 VDサービスでは、犬と触れ合う機会を通して、入居者の様々な機能回復を図る機会を作りました。具体的には、地元の日本人愛犬家サークル(Aiken Circle:http://www.dentatsu.com/nyaikencircle.htm)の方々にボランティアとして、定期的に飼い主と飼い犬で施設訪問して頂きました。Delta Societyが打ち出している、セラピードッグとしての行動方法やセラピー内容に基づき、犬好きな、個々の入居者の方に必要なセラピー活動を計画しました。ボランティアの皆様にも、その主旨を事前に理解して頂き、ボランティア指導を行いながら、実際の個別訪問を進めていきました。PT的には、犬を抱きながらの座位保持訓練を兼ねたセッションや犬に一連の芸を順序だって教え込むことによる認知訓練などを行っていました。今思えば、Jewish Homeの入所者の方々は犬好きが多く、人気の活動の一つでした。

写真は、新聞を読む練習をしているパーキー

parky

<2008/11/19 PT・OTコラム「グローバルNAVI」に掲載>

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